OEMでラーメンの麺を作る時の注意点
・どんなスープにでも合う万能な「ちぢれ麺」
・濃厚なスープにあう「太麺」
・薄味のスープにお勧めの「平打ち麺」
・さっぱり味のスープに合う「細麺」
・全ての麺を一度食べてみてから決める
・プロに麺の特徴を聞いてみる
・4種類の既存の麺から選ぶメリット
どんなスープにでも合う万能な「ちぢれ麺」
一番オーソドックスなのが「ちぢれ麺」です。中華麺のOEM商品として人気も高く、多くの人がインスタントラーメンやカップ麺で食べている麺の形、味、食感だと思います。OEMの依頼の中で一番お客さんから要望がかかるのが、この「ちぢれ麺」と言ってもいいでしょう。
ちぢれ麺の最大の特徴は、どんなスープにもドンピシャで合うところです。醤油味、味噌味、塩味、とんこつ味など個性豊かなスープの味に絡んで、口の中まで麺と一緒にスープを運んでくれます。OEMでどのような麺を作ろうか悩んだ場合は、まずはちぢれ麺を頼んで失敗はないと言えます。
濃厚なスープにあう「太麺」
次に人気なのが「太麺」です。イメージとしては札幌ラーメンなどが、太麺を使った有名なラーメンと言えます。みなさんも店頭でインスタントラーメンやカップ麺で「北海道」という文字が入っているラーメンを試しに買ってみて下さい。おそらく、そのほとんどが太麺だと思います。
太麺という形だけあって、食べ応えがあり、もちもち感のある歯ごたえが特徴です。スープが濃厚であれば太い麺にも絡みやすく、他にも醤油味やとんこつ味といった、「ちょっと濃いめ」のラーメンと相性のいいOEM麺と言えます。
薄味のスープにお勧めの「平打ち麺」
次にお勧めなのが「平打ち麺」です。このネーミングの通り麺が平らなのが特徴で、比較的、薄味のラーメンに向いていると言われています。もし、OEMで塩味系のさっぱりラーメンを作るのであれば、麺もOEMで平打ち麺にしたほうがいいでしょう。食感もモチモチ感が口の中から伝わってきますので、他のOEMの麺にくらべて歯ごたえを強く感じられると思います。
さっぱり味のスープに合う「細麺」
最後に紹介するのが「細麺」です。細くてスルスルっと口の中に入っていくので、モチモチ感のある太麺や平打ち麺と違って、食べる面白さがあるOEMの麺と言えます。本来であればさっぱり系のラーメンに合うのが特徴ですが、あえて醤油味や味噌味に細麺を使ってみて、イレギュラーな組み合わせを楽しんでみるのもいいかもしれません。
全ての麺を一度食べてみてから決める
私自身、全てのOEMの麺を食べてみたのですが、やっぱりお勧めなのは「ちぢれ麺」です。無難といってしまえばそこまでなんですが、無難であるからこそ、万人に受ける味わいになります。
もちろん、お店のコンセプトや味付けによってOEMの全てが「ちぢれ麺」というわけではありませんが、少なからず、多くの人が頭の中で描いている「ラーメン」という商品の麺は、この「ちぢれ麺」になるのではないかと思います。
ただ、こればっかりは好みの問題なりますので、一度、各麺の味を食べてみるのをお勧めします。カップ麺やインスタント麺には必ず「細麺」「太麺」という文字が書かれているので、それを見ながら商品やスーパーで商品を買ってみて、自分で試してみるのもいいかもしれません。麺の食感や歯ごたえは、別のメーカーになったからといって大きく変わるものではないので、一度、大量にOEMで製造する前に試してみることをお勧めします。
プロに麺の特徴を聞いてみる
また、OEMを依頼する企業に、直接、「どんな麺がいいですか?」と聞いてみるのも一手です。専門的な情報は、自分の判断に頼るのではなく、専門家の意見を聞くのが一番正解が導きやすいところがあります。
「今、人気の麺はなんですか?」
「とんこつスープに合う麺はなんですか?」
「〇〇のラーメン屋さんの麺に近い食感を出したいんですけど」
このように、自分のイメージをしっかり伝えることも、OEMで麺を作る上での大切なことになります。
4種類の既存の麺から選ぶメリット
こだわりのラーメン屋さんをオープンするのであれば、本当にOEMで世界でだったひとつのオリジナル麺を作る必要はありますが、市販のOEMのラーメンの麺を作るのであれば、ちぢれ麺、太麺、平打ち麺、細麺の4種類から選んだ方が得策と言えます。素材、食感、形などにこだわったらキリがありませんし、そこにこだわったところで、お客様の反応が大きく変わるものではありません。
私たちが日常生活でラーメンの麺を気にしていないのと同じで、お客様もそこまで麺の形にはこだわっていないところもあるので、OEMで麺を作る場合は、麺の形や食感へのこだわりは“そこそこ”でとどめておいたほうがいいと思います。
監修/経営コンサルタント 竹内謙礼